瞬膜線突出整復術(チェリーアイ整復術)

チェリーアイとは瞬膜腺(第3眼瞼腺)が飛び出して、さくらんぼのように膨らんで見える病気です。正常の瞬膜腺は目頭側の下まぶたの内側に収まっており、外からは見えません。軽度であれば指で押し戻すことで元の位置に収めることができますが、押し戻しても何度も飛び出してくる、ずっと飛び出している状態だと瞬膜腺が感染を起こしやすくなるので、外科的に整復することが推奨されます。

手術前の様子

手術前の様子です。左眼に赤くぽっこり膨らんでいる部分が飛び出した瞬膜腺です。

瞬膜腺を露出

下まぶたに細い糸をかけて瞬膜腺を露出させます。

瞬膜腺は涙の約30%を産生しており、飛び出しているからといって瞬膜腺を切除してしまうと、手術後にドライアイになってしまうことがあるので全切除は禁忌です。

チェリーアイ整復術には様々な方法がありますが、当院では膨らんだ瞬膜腺の周りに切れ目を入れて「ポケット」を作り、そこに瞬膜腺を入れてポケットの口を糸で縫って閉じることで飛び出ないようにする方法を主に行っています。

手術直後の様子

手術直後の様子です。飛び出した部分は下まぶたの内側に収まっています。

瞬膜腺の腫れが強かったため、瞬膜の一部が少しだけ見えている状態です。
手術後は一時的に腫れや赤みが出ることがありますが、眼薬を点眼することで徐々に治まってきます。

点眼薬などの継続的な治療は必要ないため、通常は1~2週間の点眼治療で終了となります。

手術後の経過

手術後しばらく経過した時の様子です。

左眼の瞬膜腺は正常な位置に収まっています。